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先日の日本語教師集合研修で思ったことなのですが、
「私が日本語教師をしてきた7年の間で得たものとは何だったんだろう?」 とふと考えてみました。 まあ、それなりに経験もえることができましたが、結局経験や年数なんていうのが「良い日本語教師」の脂質であるということにはならないし、自分自身がいかに向いていない「駄教師」であるかを痛感させられた研修だったのですが、 7年間やってきて得た宝は 人との出会い だったのかな、とつくづく思います。 7年の間で、掛け持ちもいろいろやったり、シンガポールの派遣会社と契約してプライベートレッスンもやっていたので(レッスン自体は東京で行われてました) たくさんの日本語の先生方、学校スタッフ、そして世界中からやってきた学生やクライアントさんと巡り合うことができました。 おととしから始めた日本語がらみのブログでも 今回の研修でも 素晴らしい出会いに恵まれました。 ちょっとでもその出会いを振り返ってみると、頭の中がパンクしそうになるくらい思い出が、そのときは何気なかった「あの瞬間」がつぎからつぎへと湧いてきます。 思えば日本語教師として、都内を縦横無尽に移動しました。 下北沢、渋谷、新宿、青山、恵比寿、赤坂、六本木、錦糸町、飯田橋、神保町、丸の内・・・ 今でもその地に降り立つと、生徒さんや学生のことを思い出します。 「先生、どうして結婚しないんですか?人は一人で生きるものではありません」と私に説教してくれた若干20歳を少し過ぎたハイさん、 「先生、新宿にいるなら一緒に砂肝を食べに行きましょう」といきなり誘ってきたタロウ 「先生のフランス語をフランス人は理解しましたか」という婉曲を超えて、嫌みの境地に達したヘンリク 「おはようございま~す」とメイドのコスプレをしてやってきたサミー 「タケシタドオリはTake a s○itに聞こえる」とスラングをかましてくれたナンシーさん レッスンのたびに食べ物の話になって終わってしまうペクさん 1日10回は泣くという、自分史上最年少の生徒さんになった5歳のマルゴ 数え切れないほどの思い出を残してくれた出会い これが7年間教えてきた中で得られた宝だと、本当に思う。 崩壊したクラスに途中から入れられた当時新人の私 親の面倒を見ながら仕事と両立させることが限界になって気持ちがふさいだこともあった そんな気持ちや家の環境から逃れるために、安い給料をなんとかやりくりして年に一度は海外へ一人旅に出た私。 すべてから解放された旅だったはずなのに、気がつくと考えているのは学生のことだった。 7年間、突っ走ってきたよな。 そしていよいよ私は念願の海外勤務の切符を手に入れた(まだその前に2ヶ月の訓練という難関が待ってるのだけど・・・)わけだ。 日本での日本語教師としての仕事に、正直未練はない。 そういうのは私らしくない。 帰国後のことはおぼろげには考えているけれど、まずはこれからどうするかに集中したい。 訓練を経て向かう南国のマーシャルで、私は一体どんな宝物を手に入れるのだろう。 わかっているのは、ヘドロみたいな経験も、いつかは宝になってしまうということだ。
by jpt-in-Marshall
| 2012-03-23 15:23
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